正心館道場は、床が幅五間(武者溜が1.5間)、奥行き十間の伝統的な道場様式にこだわった剣道場です。
稽古時の踏み込みのため、床は杉の一枚板を使用。
気持ちよく剣道に集中頂ける道場です。
名付け親の望月正房範士は「正心」という言葉を好んだ。
範士は野間清治の剣道観を生涯貫いた野間道場の道場訓の第一に正心とある。
「およそ剣道に志す者はその心を正しく苟も技巧に慢心し、私心を挟みて浮華軽佻に流るるがごときことあるべからず。
私心を去り、小我を捨て、正道をこれ道として勇猛邁進する心ありて、剣道の達成は初めてこれを望むべきなり。」
故人曰く「心正しければ剣亦正し」と、即ち心本にして技は枝なりの意なり肝銘すべきことなりと野間清治の気概がうかがわれている(原文)
また澤庵禅師曰く「正心とは総身へ心を伸べて一方へ付かぬを言ふなり」とある。
人間の原点に立ち戻り知識の過信を捨て、知識より知恵を重視することで、
地に足のついた剣道文化を育て自然のあらゆる力を借りて生きる、それは人間のいとなみの調和でもある。
道場は過去と現在と未来をつなぐ空間である。
和気あいあいの中に厳粛なる気持ちをもち、皆仲良くを肝に銘じておくことである。
昔より見習、耳習、心習、足習とある。一本の稽古もいやしくせず、ただ真剣味をもって行うこと。
又常に目的意識を持って、工夫をおこたらぬこと。
一、正しい事
一、伸び伸びしている事
一、気分が充実している事
一、無理がない事
蓑輪館長が十年の歳月をかけて創作した型で、古流を学ぶ入り口として道場の独自稽古のひとつにしています。